はつらつだより

はつらつだより
挨拶がつくる、人としての基礎 2学期終業式
2025.12.25
さわやかな朝の空気を胸いっぱいに吸い込み、家の前の道を掃除していると、勤めの早い近所の方が向こうから歩いて来られる。
「おはようございます」何気なく交わされるこの朝の挨拶は、毎日の習慣として当たり前のものに感じられがちですが、私たちは改めて、この挨拶という行為の大切さについて考えてみる必要があります。
「ゆうべは寒かったですね」という相手を気遣う言葉や、「毎度お世話になっております」という感謝の気持ちから生まれる挨拶は、互いの心の距離を縮め、日々の営みを円滑に進める力を持っています。
誰かが意図的につくり出したものではなく、遠い祖先の時代から受け継がれてきた挨拶は、人と人との暮らしを支える「潤滑油」とも言える尊い営みです。これは、松下幸之助が著書『道』の中で述べている言葉とも重なります。(※HP編集部注:本稿の一部には、松下幸之助の著書『道』の内容を参考)
本日行われた2学期終業式では、こうした挨拶をはじめとする日常的な習慣が、人としての基礎を形づくる重要な要素であるというお話から始まりました。
挨拶は単なる礼儀作法ではなく、他者との信頼関係を築き、自分自身の居場所をより良いものにしていくための第一歩です。
礼儀正しく挨拶をする子どもたちの姿を例に挙げながら、同じように育っていても、その習慣を大切に守り続ける人と、次第に崩れてしまう人がいることが紹介され、日々の行動を意識することの大切さが伝えられました。


また、「いつも誰かが見ている」という意識を持って行動することの重要性にも触れられ、人は集団の中で生き、互いに支え合う存在であることが改めて示されました。
さらに、これからの社会を生きていくうえで大切にしてほしい力として、
① 周りの友だちと考えを共有し、協力できる力
② 感情をコントロールし、我慢強く取り組む力
③ 目標を自ら立て、主体的に行動する力
の3つが示されました。
小さい頃に身につけた考え方や行動は一生の財産となります。目の前にある目標に向かって努力を重ねるその過程こそが、将来へとつながっていきます。
最後に、これから迎える年末年始に向けて、普段はなかなか会うことのない人と接する機会が増えることにも触れ、「どのような場面でも、元気に、そして丁寧に挨拶をすることを心がけてほしい」という言葉が送られ、柴田校長のお話は締めくくられました。
その後、書道作品の表彰が行われました。
優秀な成績を収め、受賞した児童が紹介され、日頃の練習の成果が実を結び、素晴らしい結果につながりました。
柴田校長から一人ひとりに賞状が授与されました。授与後には受賞者にマイクが渡され、「どのように練習しましたか」という問いかけに対し、「学校の授業の中で頑張りました」や「自分で努力しました」と答える児童の姿が見られ、日々の学びを大切に積み重ねてきた様子がうかがえました。
挨拶をはじめとする日常の習慣や、こつこつと積み重ねてきた努力の大切さを、改めて実感する終業式となりました。





